Jack久しぶりだね
狙い
- vmplayerにUbuntuStudioを入れる
- Jackを使ってみる
- Ardour, Rosegarden, その他シンセやツールを試して評価
- csoundによる開発環境を復活させる
- 手持ちのHWとつなげて宅録環境を復活
というデスクトップ・ミュージック&宅録環境をすべて構築しなおすことを考える
vmplayer
- Ubuntu Studio 11.10 (Oneiric Ocelot) DVD Imagesを、http://ubuntustudio.org/downloadsからダウンロード。用意したのはwindows7の入っているPC。
- VMPlayerのインストールが前提で、ダウンロードしたisoファイルで仮想マシンを作成
- なぜかubuntu studioの特徴であるオーディオなんかのソフトが入っていないことが判明。
- パッケージを入れる前後で、vmのバックアップをとっておいたほうがいいでしょう。マイドキュメント配下に、Virtual Machinesというディレクトリをvmplayerがつくっているので、その配下にはディレクトリごとに作成した仮想マシンがあるので、ディレクトリごとバックアップしておく。今後適切なタイミング(大きな設定を変えるとか、パッケージをたくさん入れるとか)でバックアップをとったほうがいいでしょう。こんなの自動でやって欲しいが。。。
UbuntuStudio
sudo apt-cache search ubuntustudio
と打ち込むとubuntustudioを含むパッケージ一覧が表示される。表示されるもの全部入れる。ただし、デスクトップパッケージを入れるとフォントも入っちゃうとか包含関係が一部ある。まあ、全部打ってインストールを試みてみれば間違いない。
plymouth-theme-ubuntustudio - Ubuntu Studio Plymouth theme ubuntustudio-audio - Transitional Package for the Audio Seed ubuntustudio-audio-plugins - Ubuntu Studio audio plugins Package ubuntustudio-controls - Ubuntu Studio Controls is a small app that changes A/V settings. ubuntustudio-default-settings - Default settings and artwork for the Ubuntu Studio desktop ubuntustudio-desktop - Ubuntu Studio Desktop Package ubuntustudio-font-meta - Ubuntu Studio fonts Package ubuntustudio-gdm-theme - Ubuntu Studio - GDM theme ubuntustudio-generation - Ubuntu Studio Audio Generation Package ubuntustudio-graphics - Ubuntu Studio graphics Package ubuntustudio-icon-theme - Ubuntu Studio Icon theme ubuntustudio-look - Ubuntu Studio look ubuntustudio-menu - Menu for Ubuntu Studio ubuntustudio-recording - Ubuntu Studio Audio Recording Package ubuntustudio-screensaver - Ubuntu Studio screensaver ubuntustudio-sounds - Ubuntu Studio's GNOME audio theme ubuntustudio-theme - Ubuntu Studio look - GTK and Metacity theme ubuntustudio-video - Ubuntu Studio video Package ubuntustudio-wallpapers - Ubuntu Studio - Wallpapers
つまり
sudo apt-get install ubuntusutudio-audio ubuntusutudio-audio-plugin ...
と、点々のところをたくさん打ち込んどけば間違いないでしょう。そのあとは再起動したかも。いや、startxしたかも、忘れてしまいました。
注意はひとつだけ、jackをインストールするところで画面ががらりと変わって、リアルタイムをつかうかどうかと聞かれます。YESと答えるべきです。
その他パッケージのインストール
- Windowベースになったら、synapticで好みのものを適当に入れましょう。オーディオ関連ではrosegardenとかaudacityとかオススメだけどデフォルトで入っていないものがあります。さらに他の好みであと入れるは、emacsや各種コンピュータとしてつかうツールを入れるのですが、これは音楽とは関係無いので適当にごまかして、、必要に応じておいおい。
ただひとつ注意したほうがいいのは、いろいろなオーディオ関連アプリケーションのインストールをしようとすると、旧いライブラリなどを要求するものがあります。
これから説明するjackもjack2とjack1があります。よくわかりませんが、新しいと思われるjack2をインストールされた環境を維持するようにしました。逆に旧いとどんな影響が出るのか分かりません。。
いよいよjack
Jackをつかうときはパソコン内蔵のオーディオインタフェースだと仮定します。これがUSBだったり、Firewireだったりすると少し状況が変わってきます。デバイスの優先度を変更したりなんだりする必要があります。ま、良くわかんなくてもこれから説明する方法ならどうにかなるかもしれないとは思いますが。。。
- qjackctlを起動します。メニューから起動してもいいですが、みつからなかったらターミナルからコマンドを直接入力してもいいです(が、ターミナルがみつからなかったらどうにもならないですね、、、)
- 何はともあれsettingのボタンを押してjackの設定をします。
- 開いたダイアログのserverのdriverでalsaを選択します。
- realtime, no memory lockの2つにチェックを入れます。これは左から一列目ですね。
- priority 89 ここから先が真ん中の列の値ですね。
- frames/period 128 この値を小さくすると音が壊れてノイズになります。大きいと遅延(latency)がおおきくなります。最初は大きくしてだんだんと小さくして調節するのがいいでしょう。
- periods/buffer 2この値も最初はある程度大きくして調節します。
- Timeouts 200ms
- interface hw:0,1を選びましたがこれは環境によって異なります。この選び方で音がならないようになるか、聞こえるようになるか変わってきます。プルダウンでデバイスを選ぶのを一つ一つ試すのもいいでしょう。
- audio playback onlyを選びました。録音をしない環境を想定しています。録音をするならこれをDuplexかcapture onlyを選ぶのがいいでしょう。
さて、設定はざっとしてみたが、どうやって出音を確認するのか、これを説明しないと難しいですよね。ここで、さらにいろんなソフトを立ち上げたり、つなげたり(論理的にjackの中でワイヤリングするという意味です)、鍵盤を叩いたり(これも仮想鍵盤を叩きます)、色々する必要があります。これを順を追って説明して行きます。
がその前に簡単な確認の方法があります。
何はともあれ、再生ボタンのようなJackの開始ボタンを押します。するとどれだけ、何もしない状態でxrunと呼ばれる、過負荷状態にでるエラーが出るかで判定すればいいのです。音はその後。
xrunの確認
Jackの画面でカッコで囲われた部分がxrunと呼ばれる過負荷状態になったときに現れるエラー。ダメなときはこの値が、見る間に上がってゆく。いくつかのプログラムを起動するとこの値がちょっと増えるがそれぐらいならまあ大丈夫。このxrunがバンバンでると、音はまともに出ません。
VMPK(http://vmpk.sourceforge.net/)
以下の特徴があります。
- SONARのINSファイル(どのバンクでどのプログラムで「何という音色」という楽器を定義したファイル)を読み込むことができる
- 各種MIDIコントロールを送付することが可能
- Windows,Mac,Linuxなど多様なOSで動作可能
- ショートカット(VelocityのUP/DOWNなど)の独自定義が可能
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synthesizerを起動
現時点で私が確認しているシンセサイザー(puredata, csoundなどの言語系を除くもの)で知っているのは以下のとおりです(他にあったら教えてほしいです!)
- ZynAddSubFx
- Qsynth
- amSynth
- Alsa Modular Synth
- Foo YC20
- phasex
- aeolus
- ghostess(http://www.smbolton.com/linux.html)
- whysynth
- calfjackhost
- The Newtonator(http://newtonator.sourceforge.net/index.html)
これらのシンセサイザーの中でも現実世界の音源と同じでキーボードまであるものとキーボードが無いものなどあります。出音を確かめるならキーボードが付いている方が楽ですね。
ほんとに音が出ているの?
Foo YC20(http://jack-keyboard.sourceforge.net/)
これはJackに対応しているが、Alsaには対応していない。最終更新はバージョン2.5が2008年5月14日にリリースされている。あまり更新されていないようだ。
calfjackhost(http://calf.sourceforge.net/?id=1)
このプログラムはエフェクターといくつかのシンセサイザを持つJack,LV2,DSSI,LADSPA,MIDI対応のプログラムである。LADSPAの利用は現時点ではあまり勧められてない。複数のプラグインを同時に起動・結線できるJackが最もよい。
- Monosynth: 2オシレータのシンプルなシンセ
- Organ: 結構精密に作られている
- Compressor
- MultiChorus
- Flanger
- Reverb: 割といいかも。CPU食うけど。
- Multimode filter
- Vintage delay
- Phaser
- Rotary speaker
これらのモジュールを使って音を重ねてゆくことができる。
キャプチャは、左側がモノシンセの画面。右側がcalfにいろいろなプラグインをaddした状態。ポイントはモノシンセが複数あったり、同種のエフェクタが複数あることがポイント。つまり、モノシンセが複数あれば音に厚みを持たせることができるし、複数のエフェクタを組み合わせて、直列に並列に好きに音作りができるということ。
結線はJackのqjackctlの左下のConnectボタンを押して結線用の画面をだす。さらにそこから書くプログラムをAudioのところから選ぶ。calfだけを選んでもダメで、expandしてあげて、中身にあるオーディオの入出力を全部見える状態にしなきゃいけない。そこから左側からアウトプットを選んで、右側でインプットを選んで一つ一つつないでゆく
LV2(http://lv2plug.in/trac/)
Linux Virtual Studio Plugin Technology v2.0の略。LV2はLADSPAの後継として作成されたCのAPIがベースで現時点でもAPIの拡張は続いている。
- LV2 effect plugins
LV2対応のプログラムの一覧は、http://lv2plug.in/trac/wiki/Pluginsとか、http://wootangent.net/2011/06/lv2-synths-for-ardour-3-a-list/に載っている。