KXStudioのツール類をUbuntuStudioにインストールする
KXStudioはLinuxのディストリビューションではなく、ツールの集合として定義されている。よって、UbuntuStudioなどとの位置づけとは異なる。逆に言うと各ツールは有名なディストリビューションへの対応を明確にしている。知らないツールばかりあったらのでそれを試すことにした。
リポジトリ
リポジトリについての説明がhttp://kxstudio.sourceforge.net/KXStudio:Repositoriesにあるので、ここの説明に基づいて作業をすすめる。
Personal Package Archive(PPA)のパスは
https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/
もしくは
ppa:kxstudio-team/
で、ショートネームは以下の8つから選択する
1. Main (ppa) 2. KXStudio (kxstudio) 3. Kernel (kernel) 4. JACK1 (jack1) 5. Music (music) 6. Games (games) 7. Broken (broken) 8. Testing (testing)
musicは音楽データを入れる予定だがまだ何も無いらしい。Jack1はJack2の環境をJack1で上書きするので使いたくない。
インストールする
まずPPAを登録
vcrtrap@ubuntu:~$ sudo apt-add-repository ppa:kxstudio-team/ppa [sudo] password for vcrtrap: You are about to add the following PPA to your system: KXStudio-Team Main This PPA provides new and updated packages for Ubuntu For bugs and requests, use the KXStudio launchpad page: https://bugs.launchpad.net/kxstudio Along with this PPA, you may also want to add these below: For Kernels and drivers: https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/kernel/ For meta-packages and artwork: https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/kxstudio/ For bleeding-edge packages: https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/latest/ For samples and soundfonts: https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/music/ For extra games: https://launchpad.net/~kxstudio-team/+archive/games/ Special Notes:
- You can get PulseAudio support in JACK by installing "pulse-jack" package, then run 'pulse-jack' after jackd/jackdbus is started
- Jack2 is in the PPA, replacing the old Jack1
- LADI is fully supported (all there is about it, it's here)
vcrtrap@ubuntu:~$ sudo apt-get update [sudo] password for vcrtrap: 中略 取得:2 http://ppa.launchpad.net oneiric Release.gpg [316 B] 中略 パッケージリストを読み込んでいます... 完了
これで、KXStudioのアプリケーションのパッケージリストが読み込まれた。確認するために、KlaudiaというKXStudioのアプリケーションが読めるか確認する。
vcrtrap@ubuntu:~$ sudo apt-cache search Klaudia [sudo] password for vcrtrap: klaudia - LADI Applications Launcher vcrtrap@ubuntu:~$
其のあとは、Synapticを使ってKlaudiaをインストール、FesTigeをインストールしてみた。FesTigeはWindowsのVSTプラグインをホストするためだろうか?Wineが削除されてしまう。ttf-symbol-replacement, wine1.2が削除された。
LADI Session Handler(ladish)
ladishはJackアプリケーションのセッションマネジメントシステムである*1。セッション管理ってなんだ?ってことなんだけど、Linux環境ではいろいろなアプリを起動させることが前提であり、このあたりがWindowsでのDAWでのオールインワン的な環境とは異なる。この立ち上げたアプリを覚えて、次回も同じように起動してくれる。LADISH自身は音を出したりするものじゃない。
FeSTige(http://kxstudio.sourceforge.net/KXStudio:Applications:FeSTige)
WindowsのVSTを”そのまま”ダウンロードして持ってきてLinux上で使えるアプリケーション。まあ、wineがあるから当たり前といえばそれまでなのだがやはりうれしい。
- 最初にFeSTigeの設定からVSTを保存するディレクトリを設定
- 設定したらあとは、そこに適当なVSTをダウンロードして保存
- 今回はSynth1*2を利用
- 保存したら次に起動。起動は行を選択して開始を押せばいい。VSTの画面が立ち上がる
- VSTはJackのMIDIを持つ楽器として見えるのでJack-keyboadで発音を確認すればいい。MIDI側をつなぐだけでなくAudioも当然Synth1とsystemをつなげる。
- ちなみに、開始を何回も押すと同じVSTを何個も起動することになる
- 情報を押したら日本語のためか?(未確認)情報が正しく表示されず文字化けした状態
- LADISHスタジオに追加。このボタンによって環境をセッションとして保存して復元できるようになる(だろうまだやってない)
KORG nano KEY/Kontrol/Padを使ってみる
やはり外部にUSBキーボードなどをつなげて動かないとせっかく楽器があってもいまひとつなので実際にUSBのパッドやキーボードが経由でvmplayer内部のJackでつながって使えるかを検証。結論としてはa2jmidi_bridgeやa2jmididで成功。しかしlatencyがありすぎて駄目かな。。。
- まずこのホスト側でnano KEYなどが使えるようにドライバをインストールする必要がある。
- Windows7がホスト側環境なので、ここ*3からドライバをインストールするソフトをダウンロード
- exeを起動してKORG USB-MIDI Driver toolをインストール
- USBにKEYやKontrolなど一つだけつないでドライバを順番にインストール。
- ドライバがインストールされた状態で例えばnano KeyをつなぐとALSAのデバイスとして見える。
- さてここで、問題が生じます。JACKのMIDIしか見えない楽器とALSAの所に見えたUSBキーボードは直接つながりません。そのためa2jmidiを使います。コマンドラインで使えるa2jmidi_bridgeとデーモンとして動作するa2jmididがあるようですが常時デーモンを動かすのはあんまり好きじゃないのでコマンドラインからa2jmidi_bridgeを実行
- JackCtrlのConnectionを見てみます。ALSAのタブをみるとnanoKEYが左側(ソース)に、a2jmidi_bridgeが左側に見えるのでこれをつなげます。
- そのあと今度はMIDIのタブに移動すると、a2jmidi_bridgeが左側に見えます。それをcalf等のJackのMIDIインタフェースを持つ楽器に接続します。
- audioタブでもcalfがsystemにつなぐとノートパソコンにつないだUSBキーボードからの入力でめでたく発音しました。
- 実際は遅延があってそのまま使うにはちょっと実用的じゃないという大きな欠点が。でもnano KONTROLでその他もろもろを制御するにはリアルタイム性もそれほど必要ないので実用的かもしれません。