いらないモノ、ひつようなモノ

書籍、音楽、そして若干のテクノロジー

book

ロリータ

わりと最近ナボコフのロリータを読んでみた。こんなにスゲー本だとは思っていなかった。「ロリータ」と言う言葉が、現代の日本の家電商品をヒット商品させるために血道をあげるようなゲスな妄想フィルターにかけられて、純粋さや脆弱で壊れそうな美弱さを剥…

今年読んだ本

1月 嘔吐(La Nausée)[1938]/ジャン=ポール・サルトル ツァラトゥストラはこう言った(Also sprach Zarathustra)(上)(下)[1885]/ニーチェ 星雲組曲[2007]/張 系国 2月 カラマーゾフの兄弟( Братья Карамазовы)(上)(中)(下)[1879]/フョードル・ ドストエフスキ…

ある放浪者の半生

ナイポールを読んでみた。再訳という章だけど、もう一度自分の生き方を変えて自分を見直したいという意味なんだろうか?既に40代になった主人公は自らをもう一度訳すことができるのだろうか?別の環境で自分を問い直しても出てくるのはやっぱりこれまでの…

ラナーク―四巻からなる伝記/アラスター・グレイ を読んで

金字塔らしいが読みやすかった。 超弩級百科全書的ノヴェルとか、トマス・ピンチョンの重力の虹と比較されたり、20世紀最重要世界文学なんて銘打ってあったり、分厚かったりとか。「金字塔=読みにくい」という印象を持っていたしそう宣伝されているように…

色々な本をまた読み漁ったけど

ジェフリー・フォードを2冊.白い果実のような捩れドライブ感は薄いかも。 記憶の書 瞬間。そして記憶。この二つは本書の主要テーマであると思う。 誰もが思うことかもしれないが、思いのままに瞬間と記憶を操れたらと思う。その二つの正体がいつの日かこっ…

スタージョンやら色々なSFを読み漁った

2ヶ月位でなどを読んでみた小説の一言コメント。まず、シオドア・スタージョンの4冊から。 海を失った男 (晶文社ミステリ) 最近流行のスタージョン。筆力がすごい。タイトルにもある「海を失った男」が一番!でも消費される言葉だな。なぜだろう。 ヴィーナ…